イベント中止で大赤字!?イベント主催者必見の保険とは?

こんにちは。保険相談ラボ編集部の矢島です。

昨年2019年は一昨年に引き続き自然災害の多い一年でした。
特に台風19号では関東甲信越地方や東北地方を中心に甚大な被害が及びました。

台風19号では、台風が上陸した10月12日から3連休だったことや、あらかじめ記録的な被害が及ぶことが予想されていたことなどから、お祭り、花火大会、音楽イベントなど、多くのイベントで中止を余儀なくされました。

今回は、イベント主催者の方は知っておきたい、「イベント中止に関する保険」をご紹介したいと思います。

新型コロナウィルスでイベント中止!興行中止保険から補償は受けられるの?

イベント中止の補償(興行中止保険)とは

イベント主催者の方が企画・制作したイベントが、不測かつ突発的な事由により中止または延期となった場合に、中止費用(イベントの準備のために既に支出していた費用)や、追加費用(中止や延期に伴い臨時に支出が必要となった費用)に対して保険金をお支払いする保険です。

  • 悪天候、交通機関の事故、イベントの出演予定者の出演不能等、イベントが中止や延期となる事由を幅広く補償できます。
  • イベントの開催予定日当日に生じた事由による中止や延期だけではなく、開催予定日以前に生じた事由による中止や延期も保険期間内であれば補償の対象になります。
  • 支出した中止費用や追加費用の全額を補償の対象とすることが可能です。

対象となるイベント

日常的な業務や経済活動とは異なる、期間を限定した一時的な催し物を対象とすることができます。

<対象となる主なイベント>

  • 音楽・舞台イベント:コンサート・演劇、伝統芸能 等
  • スポーツ系イベント:サッカー・バスケットボール・ラグビー・ゴルフ等の試合、運動会、スポーツ教室 等
  • 祭・花火大会等:祭、パレード、花火大会 等
  • 展示会・販売会・会議等:展示会・博覧会、販売会、会議、式典 等
  • その他:行楽イベント 等

<対象外のイベント>

  • デパート等のバーゲン
  • 自動車ディーラーの新車発表会
  • 学習塾の夏期講習
  • 遊園地の常設アトラクション 等

※日常的に行われている業務もしくは活動またはこれと区別できないものは本保険の対象とすることはできません。

保険金お支払い事例

台風や大雨等の悪天候、交通機関の事故、出演予定者の怪我や病気等の不測かつ突発的な事由によりイベントが中止または延期となった場合に、イベントの準備のために支出していた「中止費用」や、中止や延期に伴い臨時に支出が必要となった「追加費用」に対して保険金をお支払いします。

中止費用の例

事故例)台風の大雨や強風により、花火大会が中止になった。
花火代、会場設営費、広告宣伝費、事務費 等

事故例)会場設備の故障により、コンサートが中止となった。
企画制作費、会場代、機材レンタル費用、広告宣伝費 等

追加費用の例

事故例)バスケットボールの試合会場が火事で罹災し、大会が延期となった。
追加会場使用代、追加広告費用、チケット代払戻し手数料等

補償する危険

イベント中止保険(興行中止保険)で補償する危険は次の通りです。

補償する事故

イベント中止保険(興行中止保険)において補償する事故は、下記の1もしくは2からご選択いただきます。

  1. 開催予定日および予備日のいずれかの興行(イベント)が中止
  2. 開催予定日および予備日のすべての興行(イベント)が中止

ご契約の条件(被保険者・保険期間・契約締結期限)

被保険者

イベントの主催者、協賛者、実施者等で、法人もしくは自治体またはこれに準ずる団体またはイベントの開催にあたって組織された実行委員会等とします。補償の対象となるイベントに費用を支出する方となり、個人は対象とはなりません。

保険期間・契約締結期限

保険期間
保険始期の午後4時からイベントの開催予定日(または予備日)の最終日の午後12時(=24時)までとします。保険始期は開催予定日初日の14日前から3か月前の任意の日で設定が可能です。

契約締結期限
イベントの開催予定日初日の14日前までに保険契約の締結および、保険料のお支払いをしていただきます。天気予報や降雨予測の発表や、イベントの出演予定者の体調によりイベントの中止が予見されるため、開催予定日初日の14日前を過ぎた段階でのお引受けはできません。

保険料

お支払いの対象となる事故、損害、支払限度額等の保険条件に応じてイベントごとにご契約時に設定いたします。
実際に適用される保険料については、代理店または弊社までお問い合わせください。
   

保険料例1:スポーツ大会

規模:費用総額20万円
時期:10月上旬(1日間)
場所:愛知県の運動場

【補償条件】
対象となる事故:悪天候リスクによる中止
補償額:18万円(縮小支払割合:90%)

保険料 約3万円

保険料例2:屋外コンサート

規模:費用総額4,000万円
時期:5月上旬(1日間)
場所:東京都内の野球場

【補償条件】
対象となる事故:不測かつ突発的な事由による中止(出演不能リスク担保)
補償額:3,600万円(縮小支払割合:90%)

保険料 約140万円

保険料例3:祭

規模:費用総額100万円
時期:8月下旬(2日間)
場所:大阪府の公園

【補償条件】
対象となる事故:悪天候リスクによる中止
補償額:100万円(縮小支払割合:100%)

保険料 約10万円

保険料例4:花火大会

規模:費用総額 9,000万円
時期:8月上旬(1日間 + 予備日1日)
場所:静岡県の湾岸

【補償条件】
対象となる事故:悪天候リスクによる中止
補償額:9,000万円(縮小支払割合:100%)

保険料 約350万円

支払限度額の設定

支払限度額の設定方法

STEP.1 補償額の決定
(1)中止費用: 収支計画書の支出(費用)合計額から次の費用を控除します。

  1. 中止の場合に支出を免れる費用または他人から回収可能な費用
  2. 中止の場合でも必ず得られる収益

(2)追加費用:中止や延期の際に追加でかかる費用を算出します。

STEP.2 支払限度額の算出
上記1.で算出した補償額に縮小支払割合を乗じて算出します。

支払限度額の設定方法 具体例:コンサート1日のイベントの場合

支払限度額の設定方法 具体例 STEP.1
中止費用

支出合計額 2,400万円
協賛金(中止の場合でも必ず得られる収益)(※1) 1,000万円
アルバイト・警備人件費(支出を免れる費用)(※2) 200万円

2,400万円-1,000万円-200万円=1,200万円

【注意点】
(※1)イベントが中止となった場合でも、協賛金は返還不要のため、削減して計算します。
(※2)アルバイト・警備人件費代はイベントが中止の場合支払わないため、削減して計算します。

追加費用

追加費用の補償額(※3) 150円×3,000枚 = 45万円     

(※3) 本例ではイベントが中止となった場合、チケット3,000枚を返還する手数料が1枚あたり150円発生するものとして算出しています。

支払限度額の設定方法 具体例 STEP.2
支払限度額の算出

STEP1で計算した補償額に縮小支払割合を乗じます。100%に設定することも可能です。今回の例では縮小支払割合を90%として計算しています。

支払限度額 中止費用
1,200万円(中止費用補償額) × 90%(縮小支払割合)=1,080万円

支払限度額 追加費用
45万円(追加費用補償額) × 90%(縮小支払割合)=40.5万円

お支払いする保険金

中止費用保険金 計算式
費用 2,400万円-1,000万円(協賛金)-200万円(アルバイト・警備人件費)=1,200万円
1,200万円×90%(縮小支払割合)=1,080万円

追加費用保険金 計算式
イベントが中止となった場合に返還するチケット
3,000枚について手数料が1枚あたり150円発生した場合
150円×3,000枚=45万円
45万円×90%(縮小支払割合)=40.5万円

合計保険金
1,120.5万円

保険金をお支払いしない主な場合

  • 関係者(*1)の故意もしくは重大な過失または法令違反によって生じた損害
  • (*1)関係者とは、ご契約者、被保険者(補償を受けられる方)、興行(イベント)の出演予定者、興行(イベント)の協賛者、興行(イベント)の後援者もしくはこれらの者の役職員またはその他興行(イベント)に従事する者をいいます。以下同様とします。

  • 関係者の資金不足、支払停止、支払不能、債務超過、法的倒産手続開始の申立てもしくは決定または解散によって生じた損害
  • 協賛、後援、援助、協力もしくは支持等を得られないこと、チケット等の売上不足もしくは観客不足またはこれらの事由が予想されることによって
  • 興行(イベント)が成功する見込みが立たないことによって生じた損害

  • 興行(イベント)の準備もしくは取決めについての関係者の過失または関係者間の紛争もしくは意見の相違によって生じた損害
  • 関係者の犯罪行為または闘争行為(労働争議を除きます。)によって生じた損害
  • 保険契約締結時に予定されていた労働争議によって生じた損害
  • 差押え、収用、没収、破壊、関係者の逮捕もしくは出入国拒否等国または公共団体の公権力の行使(消火、避難その他の消防の活動のために必要な処置を除きます。)によって生じた損害
  • 出演予定者の出演不能または役割遂行不能によって生じた損害
  • 被保険者(補償を受けられる方)が常時所有、使用または管理する施設の滅失(盗難、紛失等を含みます。)、損傷または汚損によって生じた損害
  • 政変、国交断絶、国家的服喪、経済恐慌、物価騰貴、外国為替市場の混乱または通貨不安によって生じた損害
  • 出演予定者以外の者が、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)に規定する感染症にかかること、かかっている疑いがあることまたはかかるおそれがあることによって生じた損害
  • 電力供給不足(興行(イベント)の開催予定場所のみについて電力不足が発生した場合を含みません。)もしくはこれに起因する停電(予定された停電を含みます。)またはそれらのおそれによって生じた損害
  • 戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、内乱、武装反乱その他これらに類似の事変または暴動によって生じた損害
  • <地震もしくは噴火またはこれらによる津波によって生じた損害
  • 核燃料物質(使用済燃料を含みます。)もしくは核燃料物質によって汚染された物(原子核分裂生成物を含みます。)の放射性、爆発性その他の有害な特性またはこれらの特性による事故によって生じた損害
  • テロ行為(*2)によって生じた損害
  • (*2)テロ行為とは、政治的、社会的、宗教的もしくは思想的な主義もしくは主張を有する団体もしくは個人またはこれらと連帯する者が、その主義または主張に関して行う暴力的行為(示威行為、脅迫行為および生物兵器または化学兵器等を用いた加害行為を含みます。)または破壊行為(データ等を破壊する行為を含みます。)をいいます。以下同様とします。

  • テロ行為を抑制もしくは防止する目的またはテロ行為に対して報復する目的で行われる行為によって生じた損害
  • まとめ

    いかがでしたでしょうか?
    近年、台風や大雨などの災害が増えており、特に9月、10月は台風が上陸することが多いので、イベント中止保険(興行中止保険)の手配を考えておくと安心です。

    またイベント主催者として、主催者、参加者のためのおケガの保険や、第三者に損害を与えてしまった場合の賠償責任保険など、包括的に準備しておくとより安心したイベントを実施できます。